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SGIの歴史
SymbolicsとCGの歴史
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SGI World 寄稿 1999年9月号に掲載

第3回 CG業界を一気に拡大Personal IRIS登場:1988年〜1992

 Personal IRIS、業界を震撼させた価格とパフォーマンスはCG をより身近なものにした。かつて太古の時代に生物が水中から陸上に上がったが如く、デスクサイドからデスクトップへ次々に進化していくのである。


SGIの地位を確立させたPersonal IRIS

 順調にIRIS 4Dを出荷し、3Dグラフィックス業界を牽引する形でバージョンアップを重ねてきたSGIは、1988年9月17日、記念すべきこの日、最初ののPersonal IRISが出荷された。

 Personal IRISは、従来では考えられなかった程の低価格で提供されCGプロダクションの設立を加速させた。SGIのマシンでは初めて「IRIS Workspace」なるGUIを搭載したため、ユーザーフレンドリーな操作環境をも実現したのである。

 Personal IRISと同時に発表された「Power Series」もその圧倒的なパフォーマンスが注目された。早くも同年12月には1000台目のPersonal IRISを航空機製造会社であるマクダネル・ダグラス社に納入している。

今も現役で活躍しているVGX

 翌1989年、日本シリコングラフィックスも順調に出荷台数を増やしていた。

 「バブル景気」に沸き返っていた当時の日本では、普通の主婦が意味もなく宝石を買いあさり、10代の若者は100万円を超えるROLEXを愛用していたという、今では考えられない状態にあった。

 一般企業が自社のプロモーション用に映像を制作するのが一種のトレンドとなり、コンピュータ・グラフィックスの需要もかなり上がってきていたのである。横浜博覧会(3/25〜10/21)が行われたのもこの年で、当時はこの様な博展用に多額の予算をかけて映像が作られていた。

 話を元に戻すと翌年1990年、POWER Series用に開発されたグラフィックス・サブシステムであるVGX(POWERVISIONグラフィックス)がリリースされる。驚く事にこのシステムは今でも現役で、例えばテレビ朝日のCGセンターで今だに気象予報システムの中核で稼動しているのだ(本稿執筆当時)。また、放送局のケースでいえば日本テレビ放送網のCGセンターでは、Personal IRISを現在でも監視端末の1つとして活用している(本稿執筆当時)。別に予算がなくて買い換えられていないわけではない。実際にバーチャル・スタジオのセクションにはOnyx2が4台も備わっていたりするのである。これは基本設計が先進的な事と、異世代マシン間でバイナリ・レベルでのデータ互換性が保たれている事から、長期にわたって使い続けられるということの裏づけであり、SGIマシンの魅力とも言えるであろう。

 あまり広くは知られていないが、この年1990年10月にはPC用グラフィックス・ボード「IRISVISION」がリリースされている。

遂にデスクトップに載るWS登場

 1991年7月、遂にデスクトップに載るワークステーション「IRIS Ingigo」が登場した。

 当時殆どのコンピュータはアイボリーかグレーであったことから、インディゴ・ブルーの筐体は人々の注目を集めたものである。ジオメトリ・エンジンを省略しCPUとFPUを使い、ソフトウエア・ライブラリ(IRIS GL)によって処理をさせる事で、システムの価格を大幅に下げる事ができたのである。

 また、オーディオ処理用のDSP(Digital Signal Prosesser)を搭載しマルチメディア時代の到来を予感させていたのである。

 その後1992年にかけて再び怒涛のリリースを続け、デスクサイド型で深紅の筐体を持つ「IRIS Crimson」、新たにジオメトリ・エンジンを搭載した「Indigo Elan/XS24/XS」、7月にはプロセッサ・メーカであるミップス・コンピュータ・システムズ社を傘下にいれミップス・テクノロジー社を設立、グラフィックス・サブシステム「RialityEngine」、さらに最新プロセッサR4000を搭載したIndigoをリリースした。


その頃・・・

  • 1988年
    → Personal IRIS登場

    北海道「食の祭典/JUNOS JAPAN」開催、東京ドームがオープン、ドラクエIII ヒット
  • 1991年
    → IRIS Indigo登場
    雲仙普賢岳噴火、湾岸戦争勃発、ソビエト連邦崩壊、東京の電話番号が一部局番4桁に
  • 1992年
    → IRIS Crimsonをはじめとした製品ラッシュ
    バルセロナ・オリンピック開催、毛利さんスペースシャトル・エンデバー搭乗

 

 

第4回 1993年へ続く・・・

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