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翌1989年、日本シリコングラフィックスも順調に出荷台数を増やしていた。
「バブル景気」に沸き返っていた当時の日本では、普通の主婦が意味もなく宝石を買いあさり、10代の若者は100万円を超えるROLEXを愛用していたという、今では考えられない状態にあった。
一般企業が自社のプロモーション用に映像を制作するのが一種のトレンドとなり、コンピュータ・グラフィックスの需要もかなり上がってきていたのである。横浜博覧会(3/25〜10/21)が行われたのもこの年で、当時はこの様な博展用に多額の予算をかけて映像が作られていた。
話を元に戻すと翌年1990年、POWER Series用に開発されたグラフィックス・サブシステムであるVGX(POWERVISIONグラフィックス)がリリースされる。驚く事にこのシステムは今でも現役で、例えばテレビ朝日のCGセンターで今だに気象予報システムの中核で稼動しているのだ(本稿執筆当時)。また、放送局のケースでいえば日本テレビ放送網のCGセンターでは、Personal IRISを現在でも監視端末の1つとして活用している(本稿執筆当時)。別に予算がなくて買い換えられていないわけではない。実際にバーチャル・スタジオのセクションにはOnyx2が4台も備わっていたりするのである。これは基本設計が先進的な事と、異世代マシン間でバイナリ・レベルでのデータ互換性が保たれている事から、長期にわたって使い続けられるということの裏づけであり、SGIマシンの魅力とも言えるであろう。 |